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2019年7月20日
健康体操

「肩こり」の解消に効果的な、短時間ストレッチと予防法

私たち人間は、幼児期からずっと二足歩行で生活しています。
また、大人になると、長時間のデスクワークが増えたり、スマートフォンの画面を見る時間も長くなりがちですよね?
目覚めてから寝るまでの間、重たい頭をずっと支えてくれているのは、首から肩にかけての筋肉です。
程度の違いはあれ、たくさんの人が悩んでいる「肩こり」は、肩周りの筋肉の疲労と血流の悪さが主な原因です。肩に圧迫感や違和感を少しでも感じたら、意識的にコリをほぐす運動や効果的なケアをおこなうことが大切です。
今回は、肩こり解消に効果的な、短時間でおこなえる健康体操と予防法をご紹介します!

肩こりの原因はさまざま

肩こりの原因は、人それぞれの年齢、性別、仕事、体型だけでなく、季節の違いによってもさまざまです。
普段、私たちが「肩こり」と呼んでいるのは、鎖骨・肩甲骨・上腕骨の周りにある「僧帽筋」と「三角筋」の筋肉疲労のこと。
日常生活のなかで、この2つの筋肉に負担がかかる理由はいくつもあります。

同じ姿勢の長時間化

パソコンでの作業や車の運転を長時間してしまった時、スマートフォンや本を閲覧している時などは、同じ姿勢で過ごす時間が長くなりがちです。
同じ姿勢での作業中は、肩周りの筋肉が常に緊張している状態で、次第に“こり固まって”しまいます。

運動不足による血行不良

肩こりの原因となる筋肉疲労は、運動不足の人に起こりがちです。
普段からスポーツに汗を流したり、からだを鍛えている人は、肩周りの筋肉を自然に使っています。しかし、運動不足になると、血流が悪くなり、筋肉の緊張や疲労をより早く感じてしまいます。

眼精疲労

パソコンに長時間向き合う仕事だったり、スマートフォンを長い時間見ていたりすると、目は疲れてきます。慢性的な目の疲れは、血流に悪影響を及ぼすことがあり、肩こりや頭痛の一因になると言われています。

精神的ストレス

肉体的な疲れだけが肩こりを引き起こす訳ではありません。
仕事場や日常生活で精神的なストレスを感じていたり、パソコンの操作や運転に熱中していると、交感神経のはたらきが活発になり、血管が収縮した状態になります。
これは、肩こりに限ったものではなく、からだの調子全体にも影響をおよぼすものです。

寒い季節

気温の低い冬場は、自分のからだから熱を逃さないよう、縮こまった姿勢になりがちで、筋肉を無意識に使っています。その結果、筋肉疲労や血行不良が起こりやすく、自律神経の乱れにもつながります。
夏場でも、冷房のきいた室内や車内に長くいると、同様の症状が起こる可能性があります。

肩こり解消に効く、4つの簡単健康体操

肩こりの症状は、主に肩周辺の筋肉疲労と血流の悪さによって起こります。
肩こりを慢性化させないためには、意識的に肩の筋肉の緊張を和らげたり、血の流れを良くする運動が必要です。
ここでは、どんなに仕事が忙しくても、どんなに趣味に熱中してしまっても、自宅や会社で座ったまま簡単にできるストレッチを4つご紹介します!

【両手を合わせて、ゆっくり引き上げる運動】


・両手を胸の前で合わせて「いただきます」のポーズをつくる
・両肘は開いて、手のひらと同じ高さでスタンバイ
・手を合わせたまま、頭の上に向けてゆっくり腕を伸ばす
・一番上まで伸ばしたら、両手を左右に開き、肘で円を描くように元の位置へおろす

【肘で円を描いて、肩甲骨を回す運動】


・両手をそれぞれ肩の上にのせる
・からだの左右に円を描くように、両肘を一定のリズムで回す
・同じ姿勢で前向きに3〜5回転、後ろ向きに3〜5回転を繰り返す

【肩の裏側の筋肉を、指で揉みほぐす運動】


・片方の脇の下に左右逆側の手を通す
・親指を支点にし、その他4本の指で肩裏の三角筋・僧帽筋をつかむ
・肩周りの筋肉をゆっくり揉みほぐす
・左右それぞれ20〜30秒ほど続ける

【首から肩の筋肉を伸ばす運動】


・姿勢を正して真っすぐ立つ(座る)
・左右に頭をゆっくり倒し、倒した側の手で支える
・首筋から肩にかけての筋肉が伸びている状態で10〜15秒キープする
・左右それぞれ2〜3回続ける

肩こりになりにくい体をつくる予防法

肩こりの解消・改善を目的とした簡単な健康体操をご紹介しましたが、肩こりになりにくい生活リズムを覚えることも大切です。
いきなりスポーツを始めたり、デスクワークの時間を少なくしたりすることなどは難しいでしょう。ですが、少しの心がけや工夫によって、肩こりになりにくい体に近づくことはできます。
きょうからすぐに始められる「肩こり予防法」はこの4つ!

肩や首もとを温める

寒い季節の外出時や冷房のきいた室内では、筋肉が緊張して縮まってしまいます。
冬場はマフラーやカイロなどを使って肩から首もとを暖かくし、夏場は直接エアコンの冷気が当たらないように気をつけましょう。

適度な運動で血流改善

運動不足は肩こりの原因のひとつです。それぞれ時間の許す範囲で、無理をしない程度の運動を継続しておこなうことが大切です。新陳代謝を上げて、血行の流れが良くなると、肩周りの筋肉が疲れづらい質に変わっていくことでしょう。

入浴にも一工夫

日々の疲れを癒やし、汗を流す入浴も、血流改善の効果が見込める時間です。熱すぎないお湯にゆったり浸かることは、全身の疲れをとり、血の巡りを良くするのに最適です。
また、肩や腰などのこっている箇所には、熱めのお湯と冷たい水を交互にかけるシャワーマッサージも効果的です。最後は、温かいお湯をしっかりかけて、こりを揉みほぐすといいでしょう。

仕事場の環境改善

デスクワークでパソコンを長時間使用する方は、画面との距離や角度、椅子の高さや背もたれを調整しましょう。
目、肩、腰などの疲れをできるだけためないために、正しい姿勢で仕事をすることは大切です。

肩こり解消は、健康的な体型・姿勢・生活習慣から

肩こりを自覚している人の数は、肩周りの筋肉量の差から、男性よりも女性の方が多いとの調査結果があります。
また、なで肩や猫背の人、極端な痩せ型や肥満の人も、肩こりになりやすいと言われています。
肩の筋肉は、何もしていなくても、私たちの頭の重さをずっと支えてくれています。
あなたが健康的な体型・姿勢・生活習慣であれば、必要以上の負担がかかることはありません。しかし、そうでない場合、肩の筋肉は“コリ”という違和感となって悲鳴を上げ始めます。
肩こりというシグナルに気づいたら、簡単な健康体操でコリをほぐすと共に、生活習慣や仕事環境そのものを見つめ直してみましょう。

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